放置車両を引き取ってくれる業者の種類、依頼方法、費用相場を中心に解説。はじめて放置車両を撤去する人のため、放置車両が何かや、引き起こす問題を整理。どこに頼めばいいかわからない方は、ミスマッチ防止の観点からも、引き取りが可能な業者の特徴をつかんでおいてください。
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放置車両に関する基礎知識
放置車両とは何か
放置車両とは、所有者が長期間にわたり放置している車両のことを指します。このような車両は、駐車場や道端、私有地など不適切な場所に放置されていることが多いです。放置車両は必ずしも故障車や廃車と限らず、使わなくなった交通手段をそのまま放置したものも含まれます。
放置車両を勝手に撤去することは法的に問題となるため、適切な手続きを踏むことが重要です。
放置車両が引き起こす問題点
放置車両はさまざまな問題を引き起こし、地域住民や所有者に迷惑をかけることがあります。まず第一に、放置車両が路上を不法占有している場合、通行の妨げとなり、交通安全に対するリスクが高まります。また、駐車場や私有地に放置された場合、他の利用者の迷惑にもなります。
さらに、放置車両は景観を損ねる要因にもなり、近隣住民の生活環境を悪化させる要因となります。これにより、地域全体のイメージダウンや不動産価値の低下を招くこともあります。また、所有者不明の放置車両が犯罪に利用される可能性もあります。
放置車両を適切に処分し、地域の安全と快適な環境を守ることが重要です。撤去には警察への通報、所有者確認、法的手続きを踏む必要があるため、正確な知識を持って対応することが求められます。
放置車両の撤去方法
警察への通報と所有者確認
まず、放置車両を撤去するためには警察に通報し、その車両の所有者を確認することが基本です。無断で放置車両を撤去することは自力救済禁止の原則に反するため、法的なトラブルを避けるためには必ずこの手続きを踏む必要があります。警察に連絡すると、所有者情報の特定作業が行われます。これにより、正しく放置車両の所有者に連絡を取ることができます。
内容証明郵便による通告
警察から所有者に連絡が取れない場合や、連絡を取っても所有者が応じない場合には、次の手段として内容証明郵便を利用することが考えられます。内容証明郵便を送ることで、所有者に対して正式な警告を行うことができます。これには、所有者に対する撤去要求と期限を明記し、今後の法的手続きに備えた記録として残すことが重要です。
訴訟と法的手続き
もし所有者が内容証明郵便の通告にも応じない場合、最終手段として訴訟を提起することがあります。簡易裁判所に提訴することで、法的に強制力を持つ撤去命令を得ることができます。この際、弁護士の助けを借りるとスムーズに手続きを進めることができます。また、訴訟には費用がかかるため、その点も考慮する必要があります。
放置車両の引き取りが可能な業者の種類
放置車両の引き取りや撤去を行う業者にはいくつかの種類があります。場合によっては、特定の業者を選ぶことで費用や手続きが簡単になることもあります。以下に、各業者の種類と特徴を説明します。
放置車両専門業者 [放置車両の引き取り業者1/6]
放置車両専門業者は、特に放置された車両の撤去や処分を専門に行う業者です。所有者と連絡が取れない場合や、法的手続きが必要なケースでも対応してくれます。迅速かつ確実に問題を解決したい場合におすすめです。
不法駐車車両撤去専門業者 [放置車両の引き取り業者2/6]
不法駐車車両撤去専門業者は、不法に駐車された車両の撤去を専門としています。駐車禁止区域や私有地に無断で駐車された車両の撤去を依頼する場合に便利です。所有者との交渉や警察との連携も行ってくれるため、手間がかかりません。
廃車引き取り業者 [放置車両の引き取り業者3/6]
廃車引き取り業者は、廃車となった車両を引き取って処分する業者です。放置車両が既に廃車状態である場合に適しています。手続きもスムーズで、運輸局への廃車手続きも代行してくれることが多いです。
廃車買取業者 [放置車両の引き取り業者4/6]
廃車買取業者は、廃車となった車両を買い取ってくれる業者です。放置車両が部品取りや中古車として一定の価値がある場合、廃車買取業者に依頼すると資金にもなります。無料査定を行ってくれるところも多いので、まずは見積もりを取ってみると良いでしょう。
自動車解体業者 [放置車両の引き取り業者5/6]
自動車解体業者は、車を解体して資源として再利用する業者です。廃車処分を行う際に利用されますが、放置車両の処分にも対応してくれます。金属や部品のリサイクルに積極的なため、環境に配慮した処分方法を求める場合におすすめです。
レッカー移動サービス [放置車両の引き取り業者6/6]
レッカー移動サービスは、故障や事故、放置された車両を指定の場所に移動するサービスです。所有者が分かっている場合や、放置車両を一時的に保管場所に移動させたい場合に利用します。迅速な対応が求められる場合に便利です。
放置車両の引き取りが可能な業者の比較表
放置車両の引き取りを依頼する際、自分に合った業者を選ぶことは非常に重要です。以下の表は、放置車両引き取り業者の種類ごとのサービス内容、特徴などについて比較したものです。これにより、引き取りを求めている人が自分の状況に最も適した業者を見つける手助けとなります。
業者の種類 | 放置車両専門業者 | 不法駐車車両撤去専門業者 | 廃車引き取り業者 | 廃車買取業者 | 自動車解体業者 | レッカー移動サービス |
---|---|---|---|---|---|---|
サービス内容 | 放置車両の調査、撤去、引き取り | 不法駐車車両の調査、撤去、引き取り | 廃車の引き取り、処分 | 廃車の買取、処分 | 解体処分、引き取り | 一時保管場所への移動 |
対応スピード | 2〜3日 | 即日対応可能 | 1〜2週間 | 1〜2週間 | 1週間〜10日 | 即日〜1週間 |
特徴 | 特化しており対応が早い | 駐車問題に特化 | 廃車手続き代行も可能 | 車の状態によって高額買取も可能 | 解体証明書発行可 | 短時間で場所移動可能 |
それぞれの業者には固有のサービス内容があります。放置車両をどのように処分したいのか、自分のニーズに合わせて業者を選ぶことが重要です。また、引き取り費用や引き取りスピードの違いも考慮し、最適な業者を見つけることが成功の鍵となります。
業者への依頼方法と注意点
事前準備
放置車両の引き取りを業者に依頼する際、まず必要になるのは事前準備です。その車両が本当に放置車両であるかを確認するため、警察への通報や所有者確認を行います。警察に通報すると、所有者情報を特定するためのサポートを受けることができます。所有者が特定された後、所有者に連絡を取り、放置車両の撤去を依頼することが基本的な流れです。しかし、所有者が応じない場合には、警告文を送付し、撤去を求める必要があります。最終的には、簡易裁判所に提訴することも検討することができます。
見積もりと費用の確認
業者に依頼する際には、見積もりを取ることが非常に重要です。放置車両の撤去費用は業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取って比較することをおすすめします。見積もりには、撤去作業にかかる費用や廃車処分に必要な費用が含まれることが一般的です。併せて、追加料金が発生する可能性がある場合についても事前に確認しておくと安心です。例えば、遠方の場所からの放置車両の引き取りや特殊な機材が必要な場合などには、追加料金がかかることがあります。
依頼時に必要な書類
放置車両の引き取りを業者に依頼する際には、いくつかの書類が必要となります。まず、依頼を行う際に車両の所有者情報を提供するために、警察から取得した所有者情報に関する書類が必要です。また、放置車両が所有者の同意を得ずに処分される場合には、所有者に対して行った警告文の記録や簡易裁判所での訴訟に関する書類も必要です。これらの書類を準備することで、放置車両の撤去手続きがスムーズに進められます。
放置車両撤去の費用相場
放置車両の撤去にかかる費用は、その対応方法や依頼先の業者によって大きく異なります。以下に代表的な業者の種類ごとの費用相場を紹介します。
放置車両専門業者
この種の業者に依頼する場合、一般的には50,000円~100,000円程度の費用がかかることが多いです。場合によっては、車両の状況や場所、車種によって費用が増減することがあります。
不法駐車車両撤去専門業者
法駐車車両の撤去を専門に扱う業者の場合、30,000円~70,000円が相場とされています。ただし、違法駐車の度合いや難易度により追加料金が発生する可能性もあります。
廃車引き取り業者
廃車としての引き取りを行う業者に依頼する場合、基本的には無料で引き取ってくれることが多いですが、車両の状態や場所によって数千円~数万円の費用がかかることもあります。
廃車買取業者
廃車でも価値のある部品が残っている場合は、逆に数千円~数万円の買取価格がつくこともあります。ネクステージなどの業者が高額査定を行う場合があるため、一度見積もりを依頼するのも良いでしょう。
自動車解体業者
自動車解体を専門とする業者に依頼した場合、一般的には20,000円~50,000円程度の費用がかかります。解体処分にかかる費用も加味されるため、費用は業者ごとに異なります。
レッカー移動サービス
レッカー移動サービスを利用して放置車両を移動させる場合、移動距離に応じて費用がかかり、通常は10,000円~30,000円が相場となります。ただし、遠隔地への移動や特殊な車両の場合は、さらに高額な費用が発生することもあります。
費用を抑える方法
放置車両の撤去費用を抑えるための方法はいくつかあります。まず、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することが重要です。見積もりを取る際には、費用の詳細や追加料金の有無を確認することが大切です。また、廃車買取業者に依頼することで、放置車両を売却して収益を得ることも可能です。特に価値のあるパーツが残っている場合は、高額査定が期待できます。
警察や自治体が提供する無料のサポートサービスを利用することも一つの方法です。警察に通報することで、所有者情報の特定を手助けしてもらえる場合があります。また、行政書士に相談して法的手続きを進める際も、適切なアドバイスを受けることで無駄な費用を避けられることがあります。
事前準備として所有者に直接連絡を取り、協力を求めることも考慮すべきです。所有者自身が撤去に協力してくれる場合、費用が大幅に削減されることがあります。
放置車両撤去時の注意点
違法な撤去を避けるために
放置車両を勝手に撤去することは法的に禁止されています。所有者がいる車を勝手に処分すると、所有者から訴えられる可能性があり、最終的には損害賠償の責任を負う場合もあります。このため、自力救済は避けるべきです。撤去を行う前に、放置車両の所有者情報を警察に連絡して特定し、正当な手続きを踏むことが重要です。所有者に通告し、適切な対応を求めた上で、必要に応じて法的手続きを進めることが望ましいです。
撤去後の手続き
放置車両を撤去した後も、いくつかの手続きを行う必要があります。まず、撤去の過程を記録し、所有者に対して事後報告を行うことが推奨されます。また、撤去後の車両が適切に処分されるよう、信頼できる処分業者に依頼することも重要です。例えば、廃車引き取り業者や廃車買取業者を利用して価値のあるパーツを再利用することも一つの方法です。これにより、放置車両の問題を合法的かつ効率的に解決することができます。
よくある質問と答え
ここでは、放置車両の引き取りや撤去に関するよくある質問とその答えを紹介します。これらの質問は、放置車両の所有者、管理者、及びその周囲の人々がよく抱く疑問を取り上げています。
Q: 放置車両を見つけたら、まず何をすればよいですか?
A: まず、警察に連絡して車両の所有者情報を特定してもらう必要があります。警察が所有者に連絡を取った後、所有者が放置車両を撤去しない場合は、内容証明郵便で警告文を送るか、必要に応じて法的手続きを進めることができます。
Q: 放置車両を無断で撤去することはできますか?
A: 放置車両を無断で撤去することは法的に禁止されています。所有者から訴えられる可能性があり、損害賠償の責任を負うことになるので、必ず正当な手続きを踏む必要があります。
Q: 放置車両の所有者と連絡が取れない場合はどうすればいいですか?
A: 警察に連絡し所有者情報を調査してもらいましょう。その後、警告文を送るか、簡易裁判所に提訴する手続きを進めることが可能です。
Q: 放置車両の撤去にかかる費用はどのくらいですか?
A: 撤去にかかる費用はケースによります。警察への通報や所有者確認をする費用や、訴訟や法的手続きにかかる費用が発生する場合もあります。具体的な金額については、業者に見積もりを依頼しましょう。
Q: 放置車両の処分方法として廃車買取業者を利用できますか?
A: はい、放置車両が価値のあるパーツを持っている場合、廃車買取業者を利用することができます。査定を受けることで処分費用を抑えながら引き取ってもらえることがあります。
Q: 放置車両を撤去したいが、どの業者に依頼すれば良いか分かりません。
A: 放置車両専門業者、不法駐車車両撤去専門業者、廃車引き取り業者、廃車買取業者、自動車解体業者、レッカー移動サービスなど、放置車両の引き取りが可能な業者があります。各業者の特徴や費用を比較して、ニーズに合った業者を選びましょう。
これらの情報が、放置車両の引き取りや撤去に関する疑問解決の一助となれば幸いです。
まとめ
放置車両は、適切な手続きを踏まずに勝手に撤去した場合、所有者から訴えられるリスクがあります。そのため、法的な手続きを順に進めることが非常に重要です。警察への通報から所有者確認、そして正式な警告や法的手続きを経ることが必要です。
また、放置車両の引き取りを専門とする業者は様々な種類があります。例えば、放置車両専門業者や廃車買取業者、自動車解体業者など、利用目的や状況に応じて選択肢が用意されています。異なる業者の種類により、引き取り費用やサービス内容も異なりますので、事前にしっかりと確認することが大切です。
さらに、業者への依頼方法についても詳細に理解しておくことが肝心です。見積もりの確認や必要書類の準備など、スムーズに手続きを進めるためのポイントを押さえておきましょう。これらを踏まえることで、放置車両の撤去を効率的かつ合法的に行うことができます。
最後に、放置車両の撤去には費用が伴う場合もあるため、費用相場を理解し、必要に応じてコストを抑える方法も検討することが重要です。違法な撤去を避けるために、正当な手続きと適切な業者選びが不可欠です。放置車両の問題を解決するために、この記事が参考になれば幸いです。
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