車を廃車するときにかかるお金は、通常、役所での書類発行手数料と、陸運局窓口での印紙代、そしてリサイクル料のみです。リサイクル料は、2005年の法改正前に新車購入した年式の車だけなので、それ以降の車の廃車には窓口での手数料として数百円がかかるだけ。
一方、車の廃車を業者に頼む場合には、車両の引き取りも行うため数百円というわけにはいきませんので、本記事では自分で廃車する場合の費用と、業者に頼む場合の費用について簡潔に解説していきます。
廃車にするにはいくら費用がかかる?
車の廃車はいくらかかるかというと、個人名義と法人名義とでは、必要書類が異なるため手数料と窓口が異なります。業者に依頼しないで車を廃車する場合、個人名義なら900円/法人名義なら1,400円あれば、書類上の廃車手続きは完了させることができます。
下記、お金がかかる書類と手続きについて、個人名義と法人名義を別々にご確認ください。
市区町村役場の書類発行手数料(個人名義の車)
- 住民票 … 250円
- 印鑑登録証明書 … 300円
法務局の書類発行手数料(法人名義の車)
- 印鑑登録証明書発行費用 … 450円
- 履歴事項全部証明書発行費用 … 600円
陸運局窓口の廃車手続き料(印紙代)
抹消登録手数料 … 350円
【補足①】廃車の正式名称を『抹消登録』といいます。
【補足②】書類発行手数料は地域や申請方式で多少上下することがあります。
リサイクル料金の相場
普通車:10,000円〜18,000円程度
軽自動車:7,000円〜16,000円程度
廃車を業者に依頼する場合
車の廃車にかかる費用は、車種や状態によって異なります。一般的には、業者に依頼した場合の相場として、【軽自動車】8,000円程度、【普通車】10,000円程度、【輸入車】20,000円程度と言われています。
ただし、業者に頼む場合は手続きだけを代行してくれる訳ではありません。
廃車を業者に依頼する場合は、業者への名義変更や永久抹消を行う場合が多く、車両は業者に引き渡す(譲渡を含む)のが一般的。その車は、資源として解体処分されたり、中古車として再販売され、業者は安く業務代行してくれる代わりに車を貰うというシステムで成り立っています。
よくある『廃車買取』のサービスの場合は、中古車としての価値があれば、高価買取してくれることもありますが稀です。既に業者を選定中なら、査定で値段がつかない車の特徴について知っておきましょう。
内訳
廃車費用の計算式
『車両の引き取り+廃車手続き+交通費+解体費+リサイクル料金』
※.2005年のリサイクル法施行後に新車登録した車ならリサイクル料は支払済なので不要。
業者が行う作業の例
一般的な廃車業者の作業項目を例として紹介します。
- 事前確認と打ち合わせ(電話)
- 概算見積(査定含む)
- 現地にて詳細な見積もり
- 車両引き取り(レッカー)
- 残存物の処分
- 廃車手続き代行
- 完了報告
この他、動かない車の廃車代行や、放置車両の撤去を伴う廃車代行の場合は、通常の機材と人員で対応できないこともあるため、上記の例に追加して作業が発生する可能性があります。その場合、追加で費用を請求されることが考えられるので、事前に車両の置き場や状態を簡単にチェックしてから依頼しましょう。
まとめ
いかがでしたか?ここでは、「車の廃車はいくらかかるの?」という素朴な疑問への答えとなる知識の共有をさせていただきました。
車は人の所有物の中では、家の次に高額であり、サイズの大きなものです。乗らなくなった車を手元においていても、ズルズルと廃車するタイミングを逃しっぱなしになり、自動車税/車両重量税/自賠責保険をずっと払っているという人もいます。
廃車手続きだけなら、書類不備さえなければ1日程度で済ませることができますので、本記事で身に付けた知識を使って課税をストップさせることからやってみましょう。
最後まで読んでくださり有難うございました。よろしければ、他の記事も御覧ください。
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リサイクル料金とは、環境に配慮した正しい方法で自動車や家電を廃棄処分する仕組みを維持するため、所有する国民が費用負担する制度です。自動車の場合、エアバッグ/エアコンのガス/シュレッダーダストの回収の費用が含まれます。